斉藤さん

最終更新2011/04/14

タイトル	斉藤さん
作者名	小田ゆうあ
出版社	集英社
既刊数	全14巻
個人的おすすめ度	★★★
あらすじ	思ったこと、感じたことを率直に言うのって、結構勇気がいる。でも、言わなきゃ何も変わっていかない。そんな簡単なようで難しいことを“斉藤さん”は、いとも容易くやってのける。斉藤さんから目がはなせない。
	１巻　初版　2006年11月22日【あらすじ】都市郊外の昔からある住宅街の幼稚園。家を新築し引越してきた真野は、幼稚園に一人息子の尊（たける）を通わせている。尊は、乱暴な部分があり、それが発端で引越す前の園で、他のママさん達から無視攻撃を受け、ノイローゼ気味になっていた真野。そんな真野を温かく迎えてくれたママさん達だったが・・・そんな中、はっきりと尊の乱暴さを注意してきた問題視されている斉藤さん。真野は斉藤さんの正義感やまっすぐな性格に恐れを感じながらも惹かれていく。そして、表面上だけ穏やかな園生活を自分の手で壊す決心をし、斉藤さんと行動を共にすることに。斉藤さんと親しくなり始めた矢先、斉藤さんとスポーツジムのコーチとの不倫の噂がたつ。
	２巻　初版　2007年05月23日【あらすじ】クリスマスの時期がやってきた。子供達のサンタさんへのお願いは“携帯型ゲーム機ＧＳⅡ” 斉藤さんは息子の潤一にはGSⅡを買い与えないと決めていた。その考えを聞き、真野も尊にゲーム機は買わないと宣言。親VS子のプレゼントの戦いが始まる。そして、どうしてもゲーム機が欲しい尊と潤一はデパートで・・・小学校の入学準備が始まった。三上の娘かおりの所作を見て、早期教育に関心を持つ真野。幼児教室に尊を入れる事に。そのストレスから尊は、乱暴な部分が再発し、弱い子をいじめ始めてしまう。それを注意する斉藤だが、真野は早期教育に夢中で真面目に話を取り合わない。
	３巻　2007年10月24日【あらすじ】いよいよ小学校に入学した潤一と尊。入学式から保護者のマナーの悪さに怒りを抑えきれない斉藤。 PTA委員に立候補することに。そしてＰＴＡの実態や惨状を見て、改善できるように奮闘する。
	４巻　2007年12月24日【あらすじ】小学校が夏休みに入った。斉藤は、スポーツジムのコーチ達に誘われ、夏のデイキャンプに参加する事に。キャンプ地ではゴミのポイ捨て、ナンパなどマナーの悪さが目に付いた。斉藤に憧れるコーチは、そんなマナーの悪い人間に注意もできずに、自己嫌悪に陥っていた時に、斉藤がピンチだと聞き・・・子供が小学校にあがり、職場復帰を目指すママさんに触発され、真野もパートで仕事を探し始めるが、現実は厳しかった。そんな時に偶然見つけた求人に応募。そのお店の都合に合わせて、真野は尊や家事をおろそかにしてしまう。そして尊が行方不明になってしまう。
	５巻　初版　2008年03月24日【あらすじ】潤一と尊は、ある日上級生にからまれる。それを助けてくれたのは５年生の安西磨沙夜（まさや）。マサヤは体格が大きく、髪もメッシュを入れた派手な嫌われ者の転校生だった。マサヤと関わるようになった潤一と尊は、校則違反に付き合わされる事に。それに気付いた斉藤は、遊びに来たマサヤに対抗して、何とか躾をしようと努力するが・・・
	６巻　初版　2008年08月24日【あらすじ】潤一と尊は２年生にあがった。ＰＴＡ総会に出席した斉藤達は、教養委員の立花を見て驚く。立花は雑誌の読者モデルもしているくらいに美しく華やかな女性だった。それと対照的に見た目的にはさえないＰＴＡ会長の源。その場で教養委員会の高額すぎる予算に斉藤は疑問を投げかける。立花にすっかり魅了されてしまった三上と真野。立花のホームパーティーに招待され、有頂天に。すっかり立花のセレブさに夢中に入り込んでいく真野。しかし、三上は途中で目を醒ます。真野のはめの外しすぎな様子を見るに見かねて斉藤が突撃！
	７巻　初版　2008年12月24日【あらすじ】立花が企画していた教養委員会のイベントで、マジックマッサージの先生にドタキャンされ、急遽中止となりそうな時に、斉藤の発案で、別企画に変更になるが、好評を得る。そして、毎年協力者のいないラジオ体操の参加保護者も増える結果となる。斉藤と真野の子供は３年生に進級。そしてまたクラスメートとなり、喜ぶ真野だったが・・・
	8巻　初版【あらすじ】斉藤と真野の子供は3年に進級。クラスメートとなるが・・・潤の生真面目な性格が災いし、クラスで孤立してしまう。尊は元々やんちゃな性格で、潤との友情から粗野な部分が抑えられていたが、潤と一線を引き、クラスの別グループと行動をするようになり、学校のルールを守らないどころか、一緒になって潤をいじめ始めることになってしまう。たよりない担任の先生に斉藤は話を聞きに行くが、「まだ親の出番ではない」と潤を信じて様子を見る事にする。しかし、潤のおねしょという形で、精神的不安定な様子が表れ、潤はとうとう母に、学校での出来事、そして学校に行きたくないと泣き出す。そして、自分が変なのは母親のせいだと暴れるが・・・そこにひょっこりと海外赴任中の父親が現れる。
	9巻　初版　2009年08月24日【あらすじ】携帯電話の出現にはびっくりした。確かに便利だ。でも、その使い方を誤ったとき、何かが壊れ失われていく。大人たちよ、子供たちを正しく導け。機械ごときに振り回されるな。未来のために“いま”が勝負どころだ。 5年にあがった潤と尊。クラスメートの中では携帯電話を所持する子が増えていた。学校帰りに一度携帯を貸してもらった潤は、携帯の便利さに驚き、買ってほしいと言い出すが・・・そして授業参観日。参観中にも携帯を手離す事ができずに誤った操作で大きな音を出してしまう子がいて、一時授業は中断。授業でできなかった部分は宿題となった。その後の懇談会では、携帯を持たせている子の親が、先生に対して、「携帯はもう返してもらえたか？」と確認するが、その様子を見て、斉藤さんが立ち向かう。
	10巻【あらすじ】携帯―。使い方さえ間違わなければ、というのは大人の論理。子供なんだから、面白そうなことには飛びついちゃうんだ。だからこそ、ダメなことはダメ、ときっちり向き合うのが私たち親の責任だ。大丈夫、まだ間に合う―。
	11巻【あらすじ】斉藤家は3人家族。小５の潤一に、母・斉藤さん。そして、海外赴任中の父。生活のリズムができあがっていたところへ、斉藤さんよもやの妊娠か！？もし、本当なら41歳の高齢出産。子育て世代へ贈る、平成のバイブル。
	12巻【あらすじ】斉藤全子41歳。ただいま第2子妊娠中。まぎれもなく高齢出産ですが、母は強しで頑張ります。 “若ママ”たちとの出会いの中、変わらずダメなものはダメと言い続ける斉藤さん。赤ちゃんは無事に生まれた―！？斉藤さんの友達・真野。同い年の1人息子を持つ母同士で、性格は正反対ながらも良いコンビとして楽しくしていたが― 落ち着きがあり優秀な斉藤さんの息子・潤一に比べ、我が子の尊は・・・乱暴で成績は良くもなく。そして、自分も欲しかった第2子の妊娠― 自分にはないものをすべて持っている斉藤さんに、真野は揺れる・・・
	13巻【あらすじ】正直に言います。子供がかわいく思えないとき、あります。 “子供を産んでこそ一人前”なんて最も嫌いな言葉だ。ただ“産んだからこそわかること”は確かにある。愛しさ、大変さ、時間の大切さ、これまでの自分、これからの自分― 子育ては紛れもなく自分育てだ。 41歳の高齢出産で、帝王切開で無事女の子を出産した斉藤さん。赤ちゃんに手がかかり、潤一への対応がおろそかに・・・潤一とすれ違いが生じる。一方、真野は― まさかの旦那の転勤。結局は、単身赴任となるが― そして、産院で出会った若いママの冴。冴は友達とも会話が合わず、子育てに煮詰まっていた。気付けば、赤ちゃんの体に爪を立てる事も・・・
	14巻　初版　2011年3月23日【あらすじ】ついに完結！あなたの中にも「斉藤さん」生き方に正解なんかなくて、みんな悩んだり躓いたりしながら、それでも頑張って前へ進んでる。そのとき、ほんの少しの勇気を持って行動したら何かが確実に変わる。変わっていく。そんなことを斉藤さんから教わった―。 41歳の高齢出産で、帝王切開で無事女の子を出産した斉藤さん。赤ちゃんに手がかかり、潤一への対応がおろそかに・・・潤一とすれ違いが生じる。一方、真野は― まさかの旦那の転勤。結局は、単身赴任となるが― そして、産院で出会った若いママの冴。冴は友達とも会話が合わず、子育てに煮詰まっていた。気付けば、赤ちゃんの体に爪を立てる事も・・・冴が子どもを乗せたベビーカーから手を離す。坂を下りてゆくベビーカー。斉藤さんは無我夢中でベビーカーに飛びつき、体を張って止める。その夜、斉藤さんの家で、冴、真野、子ども達で夕食を食べることに。まだ悩む冴に２人がかけた言葉は― その頃、真野の夫は、単身赴任先の寮で、高熱で倒れていた。それぞれが自分の人生、家族に向き合い、新しい一歩を踏み出す―
TVドラマ	観月ありさ　主演
感想	全部のエピソードや斉藤さんの考え・やり方に賛成できるわけではないが、自分の子育てや社会との関わり方を考えさせてくれる作品。

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