タイトル |
YASHA 夜叉 |
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作者名 |
吉田秋生 |
出版社 |
小学館 |
既刊数 |
全12巻 |
個人的おすすめ度 |
★★★★★ |
1巻 |
1巻 初版 1997年01月20日
沖縄の離島で母と2人暮らしをしていた少年・有末静(ありすえせい)。 母親は静が目立つ事を恐れながらも、 自然に囲まれた平穏で幸せな生活を送っていた。 だが、ある日、その平穏は突然破られる。 謎の男達に母親を目の前で殺され、拉致された静。 静には常人では考えられない高い知能と、 類まれな運動神経が備わっていた。
その静の秘密とは? |
2巻 |
2巻 初版 1997年07月20日
静のウイルス研究の場である洛北大学に侵入者が。
人間離れした聴覚で彼らを発見した静だが、侵入者達は静を“凛(リン)”と呼ぶ。
静とうりふたつだという凛の正体を探るために、静は危険に飛び込むが・・・ |
3巻 |
3巻 初版 1998年01月20日
ネオ・ジェネシス社の魔の手が、十市(トイチ)達にも迫り、
静は怒りの牙をむいた。
だが、その怒りが原因で、邪悪な弟・凛とのシンクロを引き起こす。
十市の活躍で、静は意識を戻すが、この事件を機に、戦いは思わぬ展開に・・・ |
4巻 |
4巻 初版 1998年07月20日
ネオ・ジェネシス社に追い詰められる静。
だが窮地に立たされた静を救ったのは、凛であった。
そして保護された凛の自宅で、養父・雨宮協一郎と6年ぶりに再会する。
雨宮は、静に凛とこの家で暮らすように勧めるが・・・
静は凛に代理母の事、そして、この家で凛は幸せだったのかを問う。
その問いに動揺する凛・・・ |
5巻 |
5巻 初版 1999年01月20日
凛の邪悪な本性を知り、彼を拒絶した静。
だがその直後、静は雨宮に拉致されてしまう。
雨宮はさらにネオ・ジェネシス社と手を組んで、彼らの計画を進展させつつあった。
その恐るべき計画の全貌がついに明らかに。
凛によって、静の過去の記憶を探る実験が行われるが、
静の精神は、凛を跳ね返してしまう。そして2人とも重傷を負う。
しかし、静の方がダメージが少ない事を雨宮は驚き、喜ぶ。
そんな雨宮を知り、ますます動揺し混乱する凛。
凛の静への憎悪は強くなる。 |
6巻 |
6巻 初版 1999年07月20日
静の過去の記憶を凛によって探る実験が失敗。
静は研究所の混乱を利用し、
彼を救出するために現れたクロサキらと共に脱出を試みる。
しかし、脱出成功を目前にした静の前に、銃を手にした凛が立ちはだかる。
ネオ・ジェネシス社の中で静を見守ってくれていた唯一の存在・ライアン博士が、
危篤状態になり、静にジョナサンの秘密を話す。
そして凛が洛北大学に恐ろしい魔の手をのばす・・・ |
7巻 |
7巻 初版 2000年01月20日
静の過去を探る実験に失敗した凛は、茂市のいる洛北大学を狙う。
ウイルスに感染させた元・洛北大学の人間を、研究所へ送り込み、
そこで生物災害(バイオハザード)を発生させる。
そんな恐ろしい計画のため、今井の婚約者・久美子、
そして茂市がCKV(キャッツキルフィーバー)に感染。
洛北大学を恐怖と絶望に追い詰める・・・
頭では、凛と静の違いをわかっていても、外見が同じ・・・そして兄弟ということで、
すべての人の怒りや憎悪は静に向けられる。
静は、自分の血より血清を作る事を決心。そして命をかけて茂市達を救おうとするが・・・
静は洛北大学での地獄のような体験で、雨宮、そして凛と闘う事を決意。
クロサキ、メイヨー、そして数人の傭兵を雇い、攻撃を開始する。 |
8巻 |
8巻 初版 2000年09月20日
クロサキ達を指揮し、雨宮の研究所を破壊するために攻撃する静。
洛北大学の生物災害は拡大し、東京は外出禁止令がおり、政府の管理下におかれる。
東京は、略奪や暴動が横行し、CKV感染者で保健所や病院は埋め尽くされた。
町を守るための自警団も結成されるが、東京は混乱が続いていた。
そんな時に、雨宮ケミカル創立記念パーティーが開催。
ジャヌーとルー・メイが潜入するが凛にばれてしまう。
そこに静が現れて、会場は騒然となる。
その隙をついて、脱出をはかる静達。
しかし、凛の手ではなく、新たな敵が・・・? |
9巻 |
9巻 初版 2001年03月20日
厳戒令の敷かれた東京に十市がやってきた。
十市は奥神島の異変を静に伝えるために。
静は十市との再会により、茂市の死を思い出し、ショック症状を起こす。
そのショックは凛にまで及び、2人同時に苦しみ・・・記憶が共有される。
そして、ジョナサン・スミスの日記の存在が雨宮に知られてしまう。
雨宮達は、中国の若きリーダー・シン・スウ・リンを日本に招いていた。
シン・スウ・リンは、凛と対面して、ウイルスの話を聞くが、
静にも興味を抱き、ルー・メイのつてで静と会う段取りをつける。
その頃、凛は、篠原研究所を襲っていた。
そして静の母の兄である有末貴比古を拉致して姿を消した。 |
10巻 |
10巻 初版 2001年09月20日
叔父を拉致され、静は凛に雨宮邸におびき出される。
静はもう再び自分の意思で行動できなくなる事を予想し、ケンに辛い願いを託す。
静を歓迎する雨宮。
静は凛を動揺させるためにも、わざと精神的な揺さぶりをかける。
雨宮の静への愛情を感じ、混乱する凛。
それを心配する尊だが、尊にも静は揺さぶりをかける。
自分達がした事の報いだと尊は感じ、凛のためを思って何とかしようとするが・・・
雨宮は静の体の自由を奪い、凛と一緒に沖縄でスミスの日記を探し出してくるよう命じる。
それを見て、静奪還のためにケン達は行動を起こす。 |
11巻 |
11巻 初版 2002年03月20日
有末貴比古を殺す事を引き受けた尊。
部下を引き連れて行くが、凛と静をこれ以上対立させたくない思いで、貴比古を助けようとする。
それを知り、自ら命を絶つ部下。
呆然となる尊の前に現れたのはルー・メイ。
ルー・メイは、凛の事を本気で思っているのは尊だけだと気付いていた。
そして尊を諭し、凛の元に戻るよう進言する。
ルー・メイは尊から、静の行き先が沖縄だと情報をもらい、沖縄に向かう。
沖縄では、スミスの日記探しをしていたが、
凛は幼少期から静と共鳴を起こし、静の目を通して見ていた風景を実際に見て、
懐かしい思いにかられ、落ち着かない。
いきなり何者かが、静と凛を狙って攻撃を始める。
2人は呼吸を合わせ、逃げながらも応戦する。
初めて2人で力を合わせてみて、意志を通わせる事の心地好さを感じる2人。
静はやっとケン達に救われ、合流する事に成功。
その頃、凛は桜井一尉から尊が貴比古を逃がす所の写真を見せられる。
唯一信じていた尊にも裏切られたと思い、絶望した凛は尊をナイフで・・・ |
12巻 |
12巻 初版 2002年09月20日
静達の潜伏先が襲撃を受ける。
窮地を救ったのは、シン・スウ・リン達だった。
尊も救われ、治療を受け、一命を取り止めた。
その頃、尊を殺した事を雨宮に責められ、凛は反抗的な態度に出る。
そして、何もかも壊したい衝動にかられ・・・
最後の戦いが幕を開けた。 |
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文庫版 全6巻 |
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TVドラマ 主演 伊藤英明
内容:監督・脚本:佐藤嗣麻子 監督:阿部雄一/山本邦彦 原作:吉田秋生 脚本:武上純希/深沢正樹 音楽:福岡ユタカ 出演:伊藤英明/大塚寧々/岩城滉一/阿部寛/柏原収史/仲根かすみ/谷口沙耶香/神保悟志 〈第1話〉運命の再会〈第2話〉友に告げる真実
説明:吉田秋生原作をドラマ化した作品。遺伝子改良の研究段階で誕生した一卵性双生児の兄弟の苦悩や衝撃の出来事をスタイリッシュに描く。出演者やスタッフへのインタビューや、メイキングなどを収録。 |
作者のその他の漫画 |
BANANA FISH
吉祥天女
櫻の園 |
感想 |
一気に12巻まで読み進めるほど、緊迫したストーリー。
BANANA FISHが最高傑作だと思っているので、
夜叉は及ばないながらも素晴らしい漫画だと思う。
静と凛の宿命ももちろん、
ケン、ルー・メイ、シン・スウ・リンといった魅力的なキャラクターが多く、
のめりこめる漫画。
続編として、静の娘、アリサの物語“イヴの眠り”が刊行されている。
そちらに、番外編として、ケンとルー・メイの出会いが載っているが、
そちらも十分に読み応えがある。 |